「揺れて揺られて〜これが私の現在地」の巻
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2025年の全てのPOPUP SHOPが終わり、ほっとひと息しています。
この1年を振り返りますと、試行錯誤と模索と定まらなさの中で揺れ動いた日々でした。
去年の10月にバリ島へ出発し、今年の3月に帰国しましたが、
「よし、この度日本に帰国します!」と決めて帰国した訳ではなく、
「確定申告の書類で必要なことがあるから、その前に一旦戻ろう〜!」
という軽いノリで戻ってきたのが正直なところです。

↑空から見える青の重なり。美しかった〜!
せっかく帰国するならポップアップやりたいよね。
そうだ、オンラインショップでご購入履歴のある地域へ行って
ポップアップするツアーにしよう。お客さまに会いにいこう〜!
そんなことをバリ島で思いつき、
候補の都道府県を箱に入れて、くじ引きしました。
その結果、岡山〜大阪〜京都でポップアップを開催することに。

あ〜言うのは簡単!
やるのはめっっちゃ大変!!
バリ島にいる間に、可能な限り出店先を探しました。
「誰だよ〜こんな企画考えたの!」と我ながらツッコミ。
帰国後は、くじ引き結果に従って夫のしょーぴーと二人で各地を巡りました。

↑岡山!めちゃくちゃ遠くて卒倒しそうでした(というか実際しょーぴーは疲労で発熱した)!
ちょうどその頃、お洋服を縫製してくださる素晴らしい縫製先とのご縁ができました。
AMONGの生地は半々で柄が違っているので裁断が複雑。
作れる量もとても少ない。
とはいえ、46mの生地を扱うのでそれなりの設備が必要になります。
今までは毎回縫製先を探すのが本当に大変で、
「発注する数にゼロがひとつ、いやふたつ足りない」
と言われることもあれば、お返事をいただけないこともザラでした。
「嬉しい!!これでお洋服作れる!!」
そうなると今度は、
どんな形にする?
どの生地で?何色で?
と、具体的なところを詰めていく流れになります。
資材を手配して、品質表示を作って、サンプルをチェックする。
修正して、本番の縫製をお願いして、受け取ったらタグ付けして……。

↑シャツのサンプルと睨めっこしてるところ。
気づいたら、完全に渦の中!
「バリ島は次いつ行くの?」と聞かれることも多かったのですが、
答えはずっと「いつでしょう〜??」
曖昧な事しか言えず、モヤモヤゆらゆら。
ポップアップも納品もひと段落した8月、再びバリ島へ行きました。
とはいえ、さすが渦の中!
既に秋の百貨店ポップアップが決まっていたので滞在できるのは1ヶ月ほど。
「とりあえず行こ!」

↑リネンレーヨンのパンツ大活躍!
8月のバリ島、特にウブドは完全に避暑地!
爽やかな風がとても心地よかったです。
半年前とは違う気持ちで過ごすバリ島は、懐かしい景色との再会でした。
そして改めて、これからの事を考える時間になりました。
バリ島に行ったし全然違うこともスタートして良かったのに、
目を開いてみたら、そこにあったのはAMONGでした。
AMONGはこれまで、思いつくままノリと勢いでやってきました。
ノリと勢いだけで11年!色んな意味でスゴい!!
だけど、これからはノリと勢いだけじゃ進めない。
夫からはビジョンを共有して欲しい、と何度も言われました。
人と力を合わせて進んでいくには、怖くても方向性を示さないと!
私もそう思う。
だけど、ずっと考えてるけど、ずっと苦手でできない事。
言うのは簡単、とは限らない!
うーん・・どうしていこう。
立ち止まってしまいました。
↑大きな部分で立ち止まったとしても大丈夫。
これやろう!と決めた目の前の事、ひとつひとつを行動するのだ。
ビジョンを描く、は一旦棚上げにしたまま、季節は秋。
怒涛の百貨店ツアーが始まりました。
今は千葉の郊外に住んでいるので、都内まで片道2.5時間。
日帰りできない距離です。
ポップアップの準備に加えて、1週間分、時には3週間分の荷造りをし、
宿や駐車場を手配して出店していました。
移動は好きだし、得意な方だと思います。
でも、ポップアップの時に考えることが多すぎて・・・白目!

↑後部座席は既にパンパン!ここに着替え&枕(安眠の味方!)&基本調味料(出先で塩・醤油・油を買うのはツラい)なども入れます。パズル!
目の前のことに必死だった秋。
気づけなかった声を聞かせてもらったのも、秋でした。
AMONGが大好きで、
もっともっと素敵なブランドにしたいと考えて、
何でも引き受けてくれているしょーぴーの存在。
「バリ島に行っちゃって寂しかったし、AMONGを目掛けてあんなにお客様来てくれてすごいことだと思う。私もっと仕事したいと思ってる」
言いづらいことも言葉にしてくれたメンバーの存在。
その声を聞いたとき、
私ははじめての色々な感情を味わいました。
知らぬ間に、
大事な人たちを置いてきぼりにしていたかもしれない、
という胸の痛くなるような気づき。
そしてもうひとつ。
AMONGが、私が思っていた以上に、
誰かにとって大事な存在になっていたという事実。
ありがたい。
同時に、正直に言うと逃げたくなるような、どうしよう、と途方に暮れるような気持ち。
もしかしたら、
ずっとAMONGを応援してくれているお客さまの中にも、同じような気持ちになっている人もいるかもしれない。
そう思ったら、胸にずしんときました。

↑今年のひとコマ。ほとんど写真撮れていないのですが、笑い声が聞こえてきそうな写真達。ありがとうございました!
ポップアップに来てくれた時の笑顔や、また行くね〜のメッセージはいつも以上に感慨深く沁み入りました。
今年のポップアップが全部終わった翌日、今年のチームAMONGで忘年会をしました。
(愛さん、急遽来られなくなっちゃったので写真浮かべた!)
余韻まであたたかかった。
そうして迎えた年末。
自分自身を含めて、
大事な人たちと一緒に、元気に笑いあえなかったらつまらない。
うまくいっても、いかなかったとしても、面白く生きたい。
全部を遊びのようにしたい。
まだはっきり言い切れるわけじゃないけれど、
私の原動力はきっとその辺りにあって、
AMONGもそのためにある気がしています。
またバリ島(や他の国々)にも行きたいし、様々な文化や人に触れたい。
国内の拠点も作りたい(時々オープンアトリエができて人が集まれるような!)。

これが、今の私の現在地です。
2025年の最後に、ようやく言葉にできたと思います。
今年も一年ありがとうございました。
2026年もどうぞよろしくお願いします!(栗澤寛子)
