感謝を込めて。新しい扉を開く時

「これから何をして、どこへ向かって進んで行きたいか？」

今、そんな事を心に問いかけている人が多いんじゃないでしょうか。

なぜなら、私たちがそうだからです！AMONGのお客様と私たちはきっとどこか似ていて、同じ感覚やリズムで進んでいる部分が絶対あるって思っています。

数日前だよ。リアルの打ち合わせ久々にできた！ブルーのアトリエコート＆カンナ柄のコットンスカーフ、ヘビロテです◎

 世の中が激変なのは言うまでもないですが、私たちもまた大きな変化を迎えています。

 

まず、ご報告があります。

唐突ですが、AMONG創業以来、染色を一手に引き受けて下さった染色工場さんが今月末で廃業されることが決まりました。

 

え、そんな・・・！！！

 

激震が走りました。

ご心配をおかけしない様、先にお伝えしますと、次に染めて下さる工場は既にお話が決まっています。具体的なやりとりはこれからですが、神奈川県内にあり、今染めて下さっている会社から独立された職人さんがなさっている会社です。そこはご安心下さい！

はじめて自分たちの絵が生地になったのを見た時は感激しました・・・！！この時のモチーフのひとつからできた菊のハンカチ。

 

ただ、全てのプロセス（染めた後の水洗整理という工程など）はやられていないので、今後は他県で行う事になります。生地値も上がっている事から、今まで通りの価格ではほぼ100%難しくなるかと思いますが、その際には改めてお知らせ致します。もちろん、今まで以上に創意工夫し、楽しさと元気をお届けできる方向を考えます！

↑ オリジナルカラーを調合して作ってもらう場所。

この事をご報告しようか、迷っていました。

変なインパクトになって、ご報告する事によって、慌てて購入しなきゃっていう気持ちにはなって頂きたくありません！（そんな事はないか。いつだって、わあ〜いいね〜ほしいわ〜🎵っていう楽しい気持ちで選んで下さいね！）

 

やはりご報告しよう、と思ったのは、変化はこんな形でも訪れるものだ、そして、これまでを振り返り、感謝をお伝えしたいと思ったからです。

 

2014年3月、この工場に初めて訪れた時の事を思い出します。

↑ どうやって生地にするのか教わっている所。

 なんのコネも経験もない私たちを受け入れ、「売るなら染めてあげるよ！」って会長様が言って下さり、AMONGはテキスタイルブランドとしてスタートしました。

どうやってテキスタイルを作るかすら知らなかったのに、

「はい！売ります！！」って迷わず二人して答えて、それから毎シーズン発注をし続けてこられたのは、支えて下さったお客様のおかげです。

これはもう本当に本当にそうです。そのリアリティと言ったら・・・自分でやってみて肌身に染みて知りました。購買の力によってモノが作られます。

 2016年、中目黒にお店をOPENした時。今もこの場所で定期的にPOPUPをやっています。今月は6月24日〜26日です。

 

今目の前にある全ての生地は、この会社でこれまで活躍されてきた全ての職人さん、営業さん、老朽化してしまったという設備、大きな換気扇、蒸し暑い捺染部屋、ぐるぐると染まった布と水が流れる立派な水洗整理場、64年間稼働し続けて下さったあの場所があったおかげです。

↑ 染めた後の工程。中は相当蒸し暑い！

経営者の方々、現場でものづくりに携わって下さった全ての方、発注をさせて下さったお客様へ、ありがとうございます、とお伝えしたい、しなければいけないと思いました。

↑ 手捺染の作業風景。スパイスのモチーフが染め上がっていきます。

私たちにとっては、AMONGがスタートできたのはこの染色工場さんと出会えたからです。だから今、これを読んで下さっているあなたに会うことができました。

一枚のストール、バッグ、ハンカチ・・・が私たち自身にたくさんのご縁、素晴らしい出会いと、経験をもたらし、仕事の面白さと難しさを教えてくれました。

↑ 版に傷がないかチェックして下さってる所。桃栗三年柿八年のモチーフ。

心が折れそうな時、そんな事を察知したようなタイミングで嬉しいメッセージを頂いたり、お気に入りコーディネートの写真を見せて下さったりして、励まされて、今があります。ひとつの節目として、改めてお伝えしたいです。本当にありがとうございました。

↑ 捺染に使う木製のヘラ。 

これからも、私たちにも、誰にでも、色々な変化が訪れると思います。ちょうど今、大きな変化の中にいらっしゃる方も多いと思います。

変わっていく時は、どきどきと同時に不安や寂しさを感じずにはいられませんが、新しい扉が開く事は間違いない！

↑ 未知なる道を進もう、っていうメッセージを込めたミチ柄。

 

いつも時間は未来へ向かって進んで行きます。

 

希望とユーモアとワクワク晴れやかな気持ちでこれからも一緒に進んでいきましょう！（ナカムラ・カネコ）